カナダ掲示板 (生活) - No.260054
タイの男娼(初めて聴いた熟語だな)
(バンクーバー) 2023-10-24 13:40:14
引用:6 娼婦よりも高級な男娼
タイの売春を語るときに、けっして忘れてはならないのが、「男娼」、つまり男のセックスワーカーです。『今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ』でも述べましたが、タイはおそらく世界一ゲイに寛容な国で、そのため全世界からゲイが集まってきます。
もちろん、ゲイがゲイを求めてタイに集まることには何の問題もありません。たしかに、男性が男性に身体を売ることには問題がありますが、これは女性が男性に対して身体を売るときに生じる問題とまったく同じものです。
今回のフィールドワークで、最後に訪問したのが「男娼」専門の置屋です。なんと、この置屋は、地域の保健所の横に位置していました。保健所といっても小さな規模のものであり、普通の店のようなつくりなのですが、それでもきちんと保健師が常駐しており、コンドームの自動販売機も置いてあります。その横に同じようなつくりの店があり、そこが男娼専門の置屋となっているのです。
(写真9 地域の保健所。写真の左の方にある壁に取り付けられているのはコンドームの自動販売機。この右横に男娼専門の置屋がある。)
ソンクラー県の男娼と、娼婦(=女性)とは、いくつか異なる点があります。
まず、ひとつめは、彼らは両親を助けるため、というよりもむしろ自分の生活のために身体を売っているということです。タイでは女性が両親を支えるという伝統があり、そのため親の面倒は女性がみるのが一般的なようです。
男娼の顧客は漁師が多いようです。西洋人よりもむしろ、カンボジアやマレーシアの漁師が仕事で上陸した際に彼らを買いにくるそうです。娼婦のいる置屋には、大勢の日本人が来るのとは対照的に、男娼の置屋には日本人はほとんど来ないそうです。パタヤやバンコクに行けばたくさんの日本人のゲイがいますが、ここまでくる日本人ゲイはそう多くはないのでしょう。
もうひとつ、興味深い男娼の特徴があります。ソンクラー県の男娼の売春価格は、一律500バーツ(約1500円)だそうです。女性が一律300バーツ(約900円)ですから、この地域では(というよりもタイ全域で)男娼の方が高級なのです。
7 HIV陽性のセックスワーカー
私がお会いした男娼のひとりは、HIV陽性でした。そのため、同行した保健師は、彼に対しては特に念入りに健康状態を聞いていました。HIV陽性のその男性は、定期的に検査を受けてエイズが発症しないように細心の注意を払っています。
しかし、仕事(=売春)をやめるわけにはいかないのです。キレイごとの好きな人は、「HIV蔓延防止のためだけでなく本人の健康を考えると直ちにやめるべきだ」、と言うかもしれませんが、仕事をやめれば明日から食べていくことができなくなります。大学の公衆衛生学の教授や保健師がそこにいて、勤務地(置屋)の横には保健所がありますが、そのような状況でも、彼に仕事をやめさせることができないのです。私自身も彼に仕事をやめさせて生活を保障することなどできません。
(写真10 男娼2人とのミーティング。このうちのひとりがHIV陽性。(尚、写真撮影には本人から許可をいただいています。))
これがタイの実情であるということをここで訴えたいと思います。今回私がお会いしたHIV陽性の人は男性だけですが、もちろんタイ全国には、HIV陽性の娼婦もたくさんおられます。タイでHIVに感染する外国人が後をたたないという現状は別のところでも述べました。(『今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ』、当website「なぜ西洋人や日本人はタイでHIVに感染するのか」参照)
HIV陽性のセックスワーカーに対して何ができるのか・・・。
GINAの今後の課題のひとつです。
参考にしたURL:http://www.npo-gina.org/cat74014/
本当に問題ですね。日本人で「女性を」買う人は多いそうです。タイは日本人には人気ですもんね。
ただ、やはり男娼という初めての言葉に目を疑いました。