トロント掲示板 (フリー) - No.33380
今回邦人人質から歴史の学び直し
(トロント) 2015-02-03 00:22:22
今回犠牲になった湯川さん、後藤さんの報道を受け自分なりにイスラム国について調べ、世界情勢の勉強をはじめました。
机に向かって勉強は昔から得意でなく歴史も大嫌いでした。
しかし今回色んなテレビをみても自分が歴史的背景を知らな過ぎることや、宗教について知らな過ぎることで、ついていけませ。
改めて学び直すのに、これは見て損はないという映画、ドキュメンタリー、動画、本などあれば教えてくださいませんか?
日本語でも、英語でも構いません。
今までみたテレビで参考になったのはタレントのフィフィさんや池上明さんがでているものです。
「イスラーム学の風姿花伝」で検索してみてください。コラム形式のブログなので読みやすいかと。
日本からでは見れないと思うけどイスラム国の成り立ちはイラク戦争がかかわってます。
アメリカPBSのまとめですけどどうぞ。
http://video.pbs.org/video/2365356572/
2ch で 超まとめがあって、わかり易かったよ
まじで真面目にわかろうとしてるなら、ヨーロッパ史や中国史といっしょで、長いよ。
日本語の本を入手できるのなら、井筒俊彦の著書がお薦め。
この人はイスラームについては多分日本で一番詳しかった人です。
難解な本も多いけど、中公文庫から出ている『イスラーム生誕』は
前提知識が無いごく普通の人向けにわかりやすい文章で書かれています。
イスラムの歴史というより、どちらかというと起源について書かれた本ですが。
日本人を含め、イスラム教のおかしな教えと思われていることが、
実はイスラム以前のアラブの土俗的風習だったりという話が、
順々に説明されていて、目から鱗が落ちっぱなしです。
ISISだけなら。
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28116033
イスラム史は日本の歴史教育の一番の穴になっているところで、学校でもろくに教えてないから後から興味を持って自分で勉強するのはとてもいいと思うよ。
ISIL問題から興味を持ったというのなら、押さえておく箇所は割りと限られる。
1. いわゆるイギリスの三枚舌外交
これが中東の戦争の元凶
第一次世界大戦の終戦処理時に、イギリスが以下の2つの矛盾するする協定を結んだことで、
それまでオスマン帝国の領土だった土地をめぐりいろいろな争いが起きることとなった。
1915年のフサイン=マクマホン協定
1916年のサイクス・ピコ協定
1917年のバルフォア宣言
2. イスラエル建国
1948年にイスラエルがパレスチナで建国を宣言すると、周辺アラブ国が攻撃を開始。
これが第一次中東戦争で、その後、3つの中東戦争が起きた。
(湾岸戦争のことを、第五次中東戦争と呼ぶことも)
3. イランのイスラム革命
イランのシャーは親米で急進的な近代化を進めていたが、そのやり方が専制的で
1979年にホメイニを中心とする法学者たちがイスラム革命を起こす。
4. イラン・イラク戦争
イスラム革命の拡大を恐れたイラクは、1980年にイランを攻撃。
そこから両国間で戦争が始まる。
イスラム教の二大派閥はスンニ派とシーア派だけど、イランはほぼ後者。
イラクは支配者側は前者だけど、地域によっては後者も多い。
(イスラム教全体の中では9割がスンニ派で1割がシーア派)
両派の違いは、ちょっとした教義の違いに過ぎないけど、実はその根は民族の違いによる。
イラクから西はアラブ人だけど、イランから東はペルシャ人であって、言語から何から大きく違う。
5. 湾岸戦争
東側が次々と共産主義を捨て、米ソ冷戦が終わったタイミングを狙って金持ち国クウェートに
進行したのがアメリカの子分でCIAに育てられたサダム・フセイン。
6. 911
みなさん詳しい回答本当にありがとうございます!
ひとつひとつ読ませて頂いて、昨日Amazonでさっそく注文してしまいました!
大変参考になりました。
ありがとうございました。